こんにちは!
管理栄養士・栄養カウンセラーの日比です(^^♪
今回から、【産後】についてお伝えしていきます!
産後といえば、
【産後の骨盤矯正】【産後ダイエット】
など気にかける方が多いんじゃないかなと思います。
赤ちゃんは生まれたのに、そんなに減ってない体重、たるんだお腹や、大きくなってしまったお尻…
「早くもとの体形に戻りたい」
「こんなじゃヤダ」
と思いますよね(私もそうでした)
芸能人の、産後の復帰がいかに早いか、体形がもと通りになったか、もとのように美しいか、という話題をよく見かけます。
その度に「この人の体調は大丈夫なのかな。無理しているんじゃないのかな?」と心配になります。
私にも2人の子供がいまして、産後からはとても大変な思いをしました。
自分が不調になると、子育てってとても辛くなってしまいます。
産後ダイエットをやみくもに始めない
骨盤矯正の施術は専門家にお任せしますよね。
産後ダイエットは?
ぜひ専門である管理栄養士に相談してもらえたらと思います。
産後のからだは不安定で特別な状態です。赤ちゃんへ授乳もしているので、すごく大事な時期なんです。
「やせたい」とやみくもに取り組むのではなくて、栄養のことを知ってから取り組んでいきましょう。
ポイントをおさえて食べていけば、体形も戻っていきます!
「からだもこころも元気に、きれいになる」
「赤ちゃんも元気」 を目指して栄養アプローチしていきましょう!
産後のからだ
すべての産後ママに共通して言えることは、妊娠・出産を通じ、
女性の体には骨盤、筋肉、姿勢、ホルモンバランスなど、あらゆるところに通常とはまったく違う変化が起こっている、ということです。
その中でも、
子宮の中の傷を治すためには、どうしたら良いでしょうか?
産後1か月はなるべく横になって休みますが、そうしたら治るのでしょうか?
目には見えないけれど、20㎝、とても大きな傷…
傷を修復するためには、栄養が使われます!
さらに!
同時に母乳を作り始めます
赤ちゃんが唯一とれる栄養ですから、母乳に栄養が送られますよね。
↓
ということはつまり、ママには栄養がものすごく必要ということです。
ママにも赤ちゃんにも、栄養が十分にいきわたるようにするのって、かなり大変なことなんです!
産後ダイエットの前に知ってほしい 大事なこと
傷を修復して、母乳を出す
こんな大変な時に、食べるものを制限してダイエットに取り組んだら…
さらに体調不良、メンタルにも影響が出てきてしまう可能性があります。
【産後うつ】も人ごとではなくて、とても多いんです。
“うつ”までいかないとしても、こころが不安定になりやすくなってしまいます。
- イライラしてしまう
- 憂うつ
- 気力がわかない
- なんだか不安
- 疲れてなんか泣きたい
よくある心のゆらぎは、だれにでもあることですが、
これが続くとなると、けっこうつらくなってしまいますよね。
心がつらい状態で、24時間絶え間なく、赤ちゃんのお世話をするのはかなり大変です。
だから、「やせる」ことを第一の目標にしないようにしてほしいと思います。
赤ちゃんを健やかに育てるためにも、ママのからだと心が元気であることが大前提です!
そうはいっても体形を戻したい
「じゃあダイエットはあきらめるの?」
いいえ!もとの体形に戻したい気持ち、よくわかります!
食べ方のポイント、栄養に気をつけていくことで、
体調もメンタルも整えながら 戻していきましょう!
そのポイントをこれから詳しくお伝えしていきますね。
まずは必要な栄養をしっかりとること
ダイエットというと、どんなイメージですか?
一般的には、こんな感じですね。
「カロリーをへらす」
「食べる量をへらす」
「肉は太る」
「油っこいものはダメ」
「甘いものはダメ」
はたしてこれは正しいのでしょうか?
減らしたいのは、体脂肪(余分にたまってしまった脂肪)ですよね。
このやり方だと、筋肉をこわして、体脂肪はそのまま…ということもありえそうです。
体脂肪を燃やす(使う)にも、他の栄養素がなくてはできないって知っていますか?
家作りで例えると
どちらが欠けても作れないですよね!
両方があってはじめて、栄養がからだの中で使われるということです。
産後は、ママのからだの回復と、赤ちゃんのための母乳
両方に栄養がたくさん必要!これが大前提です。
食べる量を減らさずに、体形を整えていくことを目指していきましょう。
体重をふやしてしまう食べ方をやめる
体脂肪が増えやすく、からだがむくみやすくなる食べ方があります。
それは、糖質をとりすぎて 高血糖をおこしてしまう食べ方です。
食事でできるアプローチとしてまず1つめは
急激に血糖値を上げないようにすることです。
血糖値は、血液中のブドウ糖濃度をあらわしています。
「血糖値?糖尿病の人以外は関係ないんじゃないの?」と思われるかもしれません。
実は、健康な人でも食べたものによって上がったり下がったりしています。
糖質を多く含むものを食べたり、量をたくさん食べたら上がる
吸収しやすい糖質だったら、急上昇してしまう、ということです。
例えば、ジュースやアイスなどは液体で糖質量も多いので、吸収されやすく血糖値が急上昇しやすい。
食事のメインが、菓子パンだけ、うどんだけ、おにぎりだけという食べ方でも、血糖値は上がりやすくなります。
血糖値が上がると
インスリンというホルモンのはたらきで糖質を細胞にとりこみ
エネルギーとして使えるようにする一方、余った糖質を脂肪細胞にとりこみます。
なので、血糖値を急激に上げてしまうことは、体脂肪の増加につながります。
運動や仕事で使う以上の糖質をとることには、こんなリスクがあります。
手軽に食べられるものには糖質が多いです。
産後で赤ちゃんのお世話に忙しくて余裕がない時、ごはん作るのも面倒な時、食欲がない時などは
糖質に偏りやすくなりますよね。
(市販されているものも糖質が多いですしね)
血糖値の乱高下
血糖値が急上昇したあとは、急降下します。
ジェットコースター血糖、血糖値スパイク などと呼ばれ、
機能性低血糖症という症状をさします。
糖質にあふれた世の中なので、多くの人で機能性低血糖症が起こっていると言われています。
血糖値が下がってきて低血糖になってくると、
☑ 頭痛
☑ 眠気
☑ 疲労感
☑ いらいら
☑ 不安感
など様々な症状が出ることがあります。
ママでよくあるのが、
☑ 午後になるとむしょうに眠い
☑ 3時くらいになると甘いもの&コーヒーが欲しくなる
☑ 夕方いらいらしてしまう
など。
これらは血糖値が下がっているサインです。
血糖値が下がりすぎてしまうと、からだの中で血糖値を上げるホルモンがはたらきだします。
血糖値を下げるホルモンと、上げるホルモン、両方をたくさん使ってしまうということです。
ホルモンも栄養を材料に作られていますから、たくさん使われればそれだけ栄養も消耗してしまいます。
血糖値の急上昇と急降下はセット。
血糖値の乱高下を防ぐためには、どうしたらいいのでしょう?
産後ママの血糖値を安定させる食べ方ポイント
まずは、血糖値を急上昇させるものをひかえることです!
1.ジュース、清涼飲料水、甘いコーヒーや紅茶などをやめる
液体は特に吸収が良いので血糖値急上昇!
砂糖や人工甘味料、添加物も多いので、できたら買ってくるのをやめて、おうちに置いておかないことをおすすめします。
2.お菓子類をひかえる
小麦粉や砂糖が多く使われているため、血糖値が上がりやすいです。
甘いものだけでなく、スナック菓子、煎餅なども糖質ではあるので気をつけます。
食べる時には量を少なめに!
3.糖質メインで食べない
ごはん、パン、めん類だけで食べない。おかずと一緒に食べる。
(例:おにぎり、パン、うどん、パスタ、ラーメン だけなど)
パンやめん類は小麦粉からできているので血糖値が上がりやすいです。
主食の中では、ごはんがおすすめです。
4.小腹がすいたときは、お菓子ではなく補食をとる
授乳中は、食べても食べてもお腹がすくでしょう。
そんな時に何を食べるのかって、すごく大事なことです。
手軽だからと菓子パンやお菓子を食べていたら…血糖値は激しく乱高下してしまいます。
食事と食事の間にもう一食食べるイメージで、少量の糖質+おかず(ゆで卵などかんたんなもので◎) というように食べることをおすすめします。お腹がすく前に食べるようにしましょう。
まとめ
4つの食べ方ポイントをまとめましたが、糖質は「悪いもの」ではありません。
糖質はからだのエネルギー源になります。
授乳中はとくにエネルギーの必要量が多いので、不足しないようにとることも大事です。
血糖値をコントロールするために、1回に食べる量と、何からとるのか、に気をつけてほしいです。
糖質っておいしいですし、依存性もあるんです。
世の中には、魅力的な糖質が溢れていますしね。
「やめられない…」「そんなことできない」と思うかもしれません。
それでも、やっぱり血糖値の乱高下はからだに大きな影響があるし、太りやすくもなります。
自分のからだの回復と赤ちゃんへ送る栄養のことを第一に、すっきりとした身体を目指していきましょう!